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京都市の夜景を一望できる将軍塚青龍殿の夜の特別拝観

更新 | OSCA

将軍塚青龍殿 大舞台から観た夜景

 京都の指折りの観光地である清水寺は、京都市東山区という住所にある。 祇園や八坂神社なども東山区である。 その住所になっている「東山」はその名の通り山なのだが、その山頂から観る景色がとてもキレイであることは観光客にはあまり知られていない。 東山の山頂には「将軍塚」という塚があり、また青龍殿という大護摩堂がある。 普段の青龍殿は昼間だけしか拝観できないのだが、5月のゴールデンウィークに「夜の特別拝観」が行われ、夜間も中に入ることができた。

将軍塚青龍殿へ向かう

 将軍塚へ向かう交通の最寄駅は地下鉄東西線の蹴上駅(けあげえき)で、南禅寺などに訪れるにもとても便利な駅だ。 この蹴上駅から東山の頂上を目指すのが一番近道で、昼間はバスが通っているのだが、残念ながら夕方以降に山頂に向かうバスがない。 歩くと30分以上の道のりとなってしまい、夜に山中を歩くのも危険であるので、タクシーを利用することにした。 僕はちょうどそれまで南禅寺を拝観していたため、南禅寺前で客を待つタクシーを捕まえて将軍塚に向かった。 南禅寺からだと1,020円の乗車賃だった。

夜の特別拝観を楽しむ

 曲がりくねった山道を登りきると、タクシーはそのまま将軍塚青龍殿の入口受付に横付けするように停まってくれた。 すぐに受付で500円の拝観料を払い、目当ての展望場所を目指した。 入場の際にカメラの三脚の利用はできないことを案内され、入口にもその旨の張り紙があったので三脚はしまって入場した。

 将軍塚青龍殿には清水寺の舞台の4倍の広さの大舞台があり、そこから観る景色がとても素晴らしいのだ。 到着すると既に日が沈むを待っている人達が思い思いに京都の景色を眺めていた。 京都の西側の山に太陽が徐々に沈み、あたりが暗くなるに連れて京都の町の電灯が輝いて観え始めた。

 日没時刻から20分くらいが経つと、上でご紹介した写真のような夜景が眼下に広がった。

地元の方が語る

 写真を撮っていると、偶然に地元の方のお話を聞くことができた。 その地元のおじさま曰く、将軍塚は地元の方にはとても知れた夜景スポットであるみたいだ。 とは言え、前述の通り交通手段がない山の上であるため滅多に来ることは無いが、車の免許をとったばかりの男子学生が女子を連れてドライブをする定番のスポットだということを教えてくれた。

帰路へ

 暑くもなく寒くもない、とても気持ちの良い夜だった。 1時間ほど夜景を楽しんで将軍塚を後にした。 入場口にタクシー会社の電話番号が張り出されており、そこに電話をするとタクシーを配車することができた。私はそのまま四条の先斗町まで送ってもらい、鴨川にせり出した座敷で京都料理を楽しみ、夢のような時間を過ごすことができた。

Kazufumi Hamano

東京を中心として活動する夜景写真家。 人気のないビジネス街の夜景が特に好き。